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最新記事【2008年08月30日】

大きなところでは、7月・豪雨で金沢市の浅野川が氾濫し、約2000棟の住宅が浸水。8月5日・東京都豊島区の地下マンホール内で作業員5人が流され死亡。6日・豪雨で大阪府枚方、寝屋川両市で約3500棟の住宅が浸水。



29日未明に東海地方を襲った記録的な豪雨では、名古屋で床上浸水が935戸、床下浸水が5849戸。他にもこの日は全国的に被害が出ています。



このときの愛知県内の降雨量は、場所によっては1時間30ミリを超えました。死者が出た岡崎市では1時間あたりの雨量が観測史上最高の146.5ミリを記録し、また降り始めからの降雨量は、年間総雨量の3割に相当する447・5ミリに上りました。この1日で、年間の降水量の3割が降るという異常事態です。蒲郡市は365・0ミリ、豊橋市は351・5ミリ。



この8月末のゲリラ豪雨は全国的にみても被害が重なり、1時間の降水量が観測史上1 位を更新した地点は20か所を超えました。気象庁はこの豪雨を「平成20年8月末豪雨」と命名。今後記録として残されることになります。


平成12年の東海豪雨の教訓を生かし、下水処理能力を上げていた自治体には大きな被害は少なかった模様ですが、それでも1時間に50ミリ~60ミリの処理能力が一般的。1時間に100ミリも降るような事態が続くと、多くの場所で冠水・浸水被害を被ります。


下水処理能力を超えて局地的に降るゲリラ豪雨は、今までにない新たな災害のパターンという点で、対応策を早急に考える必要があります。

集中豪雨は発達した積乱雲がもたらします。地面付近の暖かい空気が上昇すると、上空の冷たい空気とぶつかり、大気の状態が不安定になります。この不安定を解消しようと上下の空気が混じり合う対流が発生します。
(暖かい空気は軽く冷たい空気は重いためです)


この時の空気が湿ったものであれば、上空に行くに従って下がる気温の中で、空気に含まれる湿気・水分が凝結して雲になります。この雲が積乱雲となります。積乱雲は垂直方向に発達するため、局地的な狭い範囲に激しい雨を降らすのです。雨の時間は短いのですが、1時間に100ミリを超すの猛烈な雨を降らすこともあります。


集中豪雨はこのようにして発生しますが、
その中でゲリラ豪雨になる場合は何が異なるのでしょうか?


そもそも、雲が発生し降雨をもたらすには湿った空気が必要です。夏の気圧配置は「南高北低」といわれ、日本の南側に太平洋高気圧が居座り、その高気圧性の時計回りの循環に伴って南から暖かく湿った空気が流入してきます。これにより雲ができやすい状態になります。条件①


次に雲の中でも積乱雲を発生させるためには、冒頭のように上空に冷たい空気(寒気)が流れ込んでいる必要がある訳です。緯度の視点から見て日本がある場所の対流圏(大気の構造において最下層にある地上から高さ約10kmぐらいまでの層)の真ん中から上空の方では偏西風という西風が吹いています。その偏西風の北側には比較的冷たい空気が存在しています。この偏西風が南側に張り出して来ると、それに合わせて冷たい空気が南下し日本の上空に入って来るのです。条件②


この2つの条件がそろって、集中豪雨をもたらす積乱雲が発生する可能性が出てきます。あとは冒頭の通り、地面付近の暖かい空気の上昇による対流の発生条件③)で、集中豪雨へとつながります。ゲリラ豪雨の場合は、特にこの条件③の発生が都市におけるヒートアイランド現象が原因となっている場合に起こりやすいとも言われています。この辺りを次のページで見ていきます。



動画提供 山本商店さん


季節的には、集中豪雨は地上と上空の温度差が激しい夏場に多く発生します。また、夏場に日本全体を覆っている太平洋高気圧の勢力が弱くて上空に寒気が入り込んだ年などは、積乱雲の発生が頻発します。太平洋高気圧の張り出しが弱まる夏の終わり頃にもやはり集中豪雨は多くみられます

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